慶應商学部の就職事情

主観ですが、慶應義塾大学の中では、就職の強い順に、「法学部>経済学部>商学部>文学部」という並びがあります。
ですから、慶應の中で商学部は就職が「弱い方」となりますが、悲観する必要はありません。そもそも、就活の際、学部で足キリをされるという話はほとんど聞いたことがありませんし、法学部や経済学部が良い就職先から内定をもらっているというのは結果論であり、優秀な学生がたまたまその学部にいただけです。

就活は、大学名で足キリされることは良く聞きますが、学部で選定されることはほとんどなく、個々人の能力次第になってきます。当然、商学部から一流企業から内定をもらっている人はいくらでもいますし、自分でビジネスを起こして成功している人もたくさんいます。

ということで、色眼鏡を外して頂いたところで、商学部の就職実績を見てみましょう。

(出典:http://www.fbc.keio.ac.jp/course/index.html)

上図は2009年度のデータですが、商学部はもっぱら金融部門に強いです。特に、銀行や保険、そして監査法人への就職が多いように思います。
以下の図は、2014年の商学部生の就職先ランキングです。

(出典:http://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shinro/3946mc0000003d8t-att/1_joi_2014.pdf)

ご覧のように、ほとんどが名の知れた金融業の会社ですね。

慶應商学部の特徴―在学生の視点から―

商学部の特徴は、大きく3つあるように思います。
「自由時間を作れる」「ゼミに入りやすい」「公認会計士志望が多い」の3つです。

慶應商学部では、他学部と比べて授業が厳しくありませんし、中間期末テストも楽なように思います。そのため、学校のみに拘束されるということがなく、自分の本当にやりたいことを見出して学外で積極的に活動する人が多くいます。ビジネスコンテストに出場したり、実際に起業してみたり、学生団体を立ち上げたりなど、人によって活動は様々です。授業以外にもやりたいことがある、という人にはうってつけの学部です。

また、3年生になると「ゼミ」と呼ばれる授業がありますが、これは授業版部活動のようなものです。ゼミのメンバーで仲良く楽しく研究課題について議論をして、レポートをまとめ、学びを深めます。それは、大学生活の一つの柱となる活動であり、卒業後もゼミメンバーとは仲良くすることが多いですし、結婚式なんかに呼ぶのもゼミメンバーだったりします(笑)ゼミに入るためには試験があり、それに落ちるとゼミには入ることが出来ないのですが、商学部は比較的ゼミ試験がゆるい方です。多くの人がゼミに入ることができるので、一度しかない大学生活の思い出として、ゼミ活動に興じることが出来ます。

最後に、商学部生には公認会計士を志望する学生が非常に多くいます。先述の通り、商学部の学生は学外の活動に精を出すことが多いのですが、公認会計士もそのひとつですね。

慶應は、36年間連続で公認会計士の合格者数で1位を守り続けていますが、その中でも特に商学部生の貢献度は高く、商学部が公式に「商学部では公認会計士や税理士を目指す学生をサポートしています」と明言しているほどです。将来の選択肢として公認会計士を考えている人によって、商学部はとてもオススメです。

おわりに

以上、商学部在学生の視点からまとめた、「商学部ってどんなとこ?」でした!
結局、商学部というのは「ビジネスを研究する学問」という風に僕はとらえています。起業や会計士、マーケティングなど、将来自分が携わりたい業務が明確にある人にとって、これ以上の環境はないと思います。

志望学部を決める際、何かの参考になれば嬉しいです。
※今回ご紹介した履修科目のデータは、2015年度のものになります。毎年大きな変動はありませんが、一度ご自身でも慶應義塾大学ホームページからご確認いただくことをお勧めいたします。
(慶應義塾大学ホームページ:http://www.gakuji.keio.ac.jp/hiyoshi/rishu/rishu.html)