勉強トリガーの設定

次に、勉強を始めるためのトリガー(引き金)を設定します。こちらも習慣の一部です。

朝起きて、顔を洗ってから歯を磨く人もいれば、歯を磨いてから顔を洗う人もいると思います。お風呂では、頭を洗ってから体を洗う人もいますし、体の後に頭を洗う人もいます。

ですが、その順番は大体の場合、常に一定です。頭→体の順番で洗う人は、逆になることはあまりありません。頭を洗ったら次に体、と無意識が順番を覚えているからです。

勉強にも同じことが言えます。例えば、学校から帰ってきた後だったら「いつも見ている特定の番組を見終わった後に、必ず勉強を始める」とか、「犬の散歩が終わったら2時間勉強する」という順番を体に覚えこませることによって、自然と勉強の習慣が身に付きます。僕は大河ドラマを見終えた後は必ず勉強するようにしていました。

中でもオススメは、勉強の前にコーヒーを飲むことです。コーヒー自体に脳を活性化させる効果がありますし、テレビや散歩と違って時間を食わないので非常に効果的です。
もっと言うと、コーヒーの香りが部屋に充満するだけで、「さあ勉強しよう」という気分になります。

人によってトリガーは違っていいと思いますが、勉強する前に必ずこれをする、という習慣を体に覚えさせると効果があるということです。

勉強専用の服装を決める

そして、できれば服装も一定にすると良いです。
社会人がスーツを着るとビシッと心が引き締まるのと同じように、勉強するときも常に同じ服装、もしくは朝起きて部屋着のまま勉強するのではなく、外出用の服に着替えてから勉強を始めるなど、ある程度決めてください。

基本的には、外出用の服装で統一するといいと思います。学校の制服や普段着で勉強するのはあまりお勧めしません。

勉強専用の音楽を流す

勉強の際ある特定のBGMを流すことも、効果があります。この音楽を聴くときはいつも勉強しているな、という意識を作り、とにかく習慣にするのです。

当然歌詞が入っている音楽は集中を妨げるのでNGです。オススメはクラシックミュージックです。

人間の脳は常に脳波を出しており、特にα波と呼ばれる脳波が出ている状態は前頭前皮質が活性化している状態で、勉強にはうってつけです。簡単に言うと「頭が回る状態」になります。そして、α波発生の助長に最も効果的なのがクラシックと言われています。
(勉強と脳の仕組みについてはこちらを読んでください)

また別の研究では、楽曲の世界観に影響しているという考え方もあります。一夏の恋をテーマにした曲と、神や世界の在り方を背景にした曲とでは、どちらが壮大で、人に影響を及ぼすかということです。壮大な背景を持つ曲を聴いたときの方が、人間の脳は活性化するそうです。そういう意味で、クラシック音楽のほとんどは宗教的な背景を持っているので、効果的と言えるでしょう。