受験生が知るべき睡眠のリズム?―睡眠覚醒リズム―

睡眠覚醒リズムとは、働きっぱなしの大脳を休ませるために、一定のリズムで脳幹という脳の部位が睡眠を誘発します。これは、起床から8時間後と22時間後に最も強く働きます。例えば6時起床の人の場合は、14時と朝方4時に眠気に襲われます。昼食の後、14時ぐらいに眠くなったり、徹夜をすると朝4時ごろに突然耐えられないほどの眠気に襲われたりするのは、睡眠覚醒リズムが一つの原因となっているのです。

人間は、起きている限りメラトニンとは別の「睡眠物質」が脳内にたまっていきます。これは、覚醒し続けて疲弊した神経を休ませるための脳の戦略であり、起床8時間後と22時間後をピークとして、自動的に眠くなるように体が出来ているのです。

起床22時間後はきちんと寝ているのでいいとして、起床8時間後までに溜まる睡眠物質はある程度解消する必要があります。ですから、起床6時間後を目途に10?15分程度仮眠をとりましょう。起床8時間後というのは、眠気がピークになり、これから体が覚醒するタイミングなので、そのタイミングに眠ってしまうと睡眠覚醒リズムがずれてしまうので、6時間後です。

受験生が知るべき睡眠のリズム?―深部体温リズム―

深部体温リズムとは、脳の温度のリズムです。普段、私たちが体温計で測っているのは「体表面温」と言われ、体の表面の温度です。この体表面温とは違って、深部体温は外部の影響を受けづらく、一定のリズムを刻んでいます。日中起きている間は深部体温が高く、夜寝ているときは深部体温が低くなります。起きていても常に体がだるく、何事にも集中できないという人は、夜更かしが習慣化し、日中起きているのに深部体温が低くなっている可能性があります。

ですから、深部体温リズムは、通常以下のようになります。

(出典:http://nemuri-lab.jp/story/point/566/)

深部体温リズムは、非常にずれにくい強いリズムなので、一晩徹夜したぐらいではほとんど影響を受けません。ですが、2,3週間も夜更かしが習慣化すると、日中に体温が下がるリズムが出来上がってしまい、起きているのに体がだるい、という現象が起こってしまいます。

このため、夜更かしや徹夜は本当に必要な時のみとし、普段は「夜寝て朝起きる」健康的なリズムで生活することが大切です。

また、強いリズムということは、逆に言うと「一度ずれると元に戻しずらい」ということです。既に深部体温リズムがずれてしまっているな、と感じる人は、最低でも数か月間は規則正しいリズムで根気よく生活するようにしてみてください。徐々に深部体温リズムが修正されて、体のだるさがとれてくることと思います。

深部体温を落として睡眠の質を高めよう

夜中に目が覚めてしまうという人は、睡眠中に深部体温が下がり切っていない可能性があります。

深部体温には、急上昇させると、その後急激に下降していく習性があります。そのため、就寝1時間前に軽くストレッチをしたりぬるま湯に浸かることによって体温を上げてからベッドに入るとより質のいい睡眠をとることが出来ます(^^)

夕方の仮眠は禁物

深部体温は、起床11時間後に最も高くなり、22時間後に最も低くなります。7時に起床する人でいうと、18時に体温が最高潮を迎えます。

夕方に仮眠をしてしまうと、18時に向かって体温が上がっていかなければいけない場面で、仮眠によって体温が下がってしまい、リズムが崩れてしまいます。

その結果、睡眠時に深部体温がしっかり下がり切らず、睡眠の質が落ちてしまいます。ですから、夕方に仮眠をすることは禁物です!

おわりに

以上、「睡眠の質」に関するコラムでした!

睡眠に関しては、まだまだ解明されていないことも多く、様々な要素が影響しているようです。探究しだしたらキリがありませんが、少なくとも自分はこれら3つのリズムに気を付けるだけで、毎日の眠気が嘘のようにとれ、短い睡眠時間で生活できるようになりました。

内容は少し難しいかもしれませんが、是非一度みなさんにも試して欲しいです!
受験勉強の方も、がんばってください(^^)