現代文がなかなか読めない

Shuto投稿 2019/11/4 17:22

高1 文系 群馬県

埼玉大学教育学部志望

筆者の言ってる事が、しっかりととれません。
勉強法など、教えてください

回答

#かーきん投稿 2019/11/6 23:28

早稲田大学商学部

筆者の言ってることがわからないのは、国語においてはとても重症です。

国語というのは、突き詰めていけば「相手の話を理解すること」であるので、国語における「筆者の言っていることがわからない」というのは、「人が何を言っているのかがわからないことに同義です。

なぜそういうことになってしまうのかというと、理由は簡単です。
「効き方が下手」だからです。

少しムッとされるような発言だったかと思いますが、これは確信を突いた発言だと理解していただけるでしょう。

我々は勉強というものを少し難しく考えすぎています。
特にそれが最も顕著に現れるのが、【国語】です。

国語というのは、文章にされた言葉を、自らの頭の中で処理し、簡潔化し、理解する能力を養うための教科です。
国語で伸ばそうとする力は、【情報処理能力】なのです。

国語においてまず初めにするべきは、「メイン(主張)」と「サブ(説明・例)」の区分けです。
例えば、あなたが「乃木坂46は時代を先駆けるアイドルグループである」と世間に主張したいと考えます。しかしながら、口伝では自分の周囲のコミュニティにしか伝わらないので、書籍化して多くの人に伝えようとします。

ほら、言葉が文章化したでしょう。書籍化することで、多くの人に伝えることができるようになったのです。

その際、「乃木坂46は時代を先駆けるアイドルグループである」というのがメイン(主張)になりますね。
ですが、世の中には批判者がいっぱいいるし、そもそもアイドルに無関心であった人にとっては、「どうして乃木坂が時代を先駆けるアイドルなんだ?」とか「BiSHやAKBやZOCは?」とか批判を喰らうかの性があります。(なんか色々コアでごめんなさい)

そこでメイン(主張)の根拠になるサブ(例・説明)が登場します。
メインの裏付けとしてサブが登場するのです。

「乃木坂46は時代を先駆けるアイドルグループである」に対して、サブは「例えば乃木坂46のメンバーの一人である白石麻衣は女性人気も多く、コスメなどのモデルを務め、従来男性ファンの多いアイドル界に革命を起こした」などという風に説明、具体例を続けてきます。他にも星野みなみ、梅澤美波、松村…もうやめておきましょうか(笑)

そして、ある程度主張の裏付けとしてサブを述べたのちに「こういうわけで私は乃木坂46は時代を先駆けるアイドルグループである」という風にもう一回念押しの主張をするわけですね。

ここまでをまとめてみると、【主張ー例・説明ー主張】というようなサンドイッチ構造が現れます。これが一般的な論理構造です。大抵はこれがいくつかあって、一個ずつ証明していって、筆者の最も言いたいこと、結論へと移行していくのです。

基本的に、メイン(主張)を抑えていくことが国語への第一歩です。
メインが高次的、あるいは難しい概念で理解し難い時にサブでメインを補っていくのです。

だから要約の時には逆にメイン(主張)だけを書く必要があるのです。

これを普段の生活へと落とし込んでいきます
国語自体がより活きるのは、“人との対話”の時です。

例えばですが、校長先生の話なんか想像してみてください。あの長々とした話は誰だって面白くないし、正直何言っていたのか覚えていない。という人が大半でしょう。

しかし、それが全部校長先生が悪いわけではありません。責任の一端は聴衆、オーディエンスにもあるのです。
国語ができず、情報処理が下手だから校長先生の話も長く感じてしまうのです。

校長先生の話は、基本的にいくつか話の軸を設定してから話すことが多いです。
「私が皆さんに夏休みに実践して欲しいことは3つあります」というように。
これが主張なのです。

そして大体の校長先生は「私の若い頃はー」という風に続けますが、これは具体的なエピソードなのでサブです。もしメイン(主張)が理解できたのであれば、サブを聞く必要もないので、聞き流してください。(そのときくらいはスマホをいじっていてもいいと、筆者的には思っています。もし怒られたなら、校長の主張を要約して、その場で発表すれば、注意しにきた先生もぐうの音が出ないことでしょう)

ここで話は少しだけ脱線しますが、よく「具体例は読み飛ばす」と言われています。
これはなぜかというと、主張自体がそのまま理解できるのならば、その主張を説明するサブは不要に近いのです。
しかし、メインが高次的、あるいは難しい概念で理解し難い時には読み飛ばしてはいけません。ただでさえわからないのだから。

こういったトレーニングをするのにうってつけの著書を紹介します。

高校生のための現代文ガイダンス ちくま評論文の読み方 五味渕典嗣・塚原政和・吉田 光 編

高校生のための現代思想ベーシック
ちくま評論入門 改訂版
岩間輝生・太田瑞穂・坂口浩一・関口隆一 編

この二冊は東大輩出率の高い聖光学院の夏休みの課題として採用されているものです。
この参考書には、設問がついていません。
その代わり、文章構造チャートがついています。

まず、文章をコピーして自分なりに「メイン(主張)」と「サブ(説明・例)」の区分をしてみます。
そしてチャートで照合してみて、修正して、っていうのを」繰り返していくうちにある程度の型ができます。

そのあとに
現代文読解力の開発講座 (駿台受験シリーズ)
をやってみてください。
読解を要請し、それを解答力に結びつけていきます。
ここでは詳細な説明を省きますが。。。

少し長くなりすぎたかもしれません。しかし、「国語がわかる=情報処理能力が上がる」ということを意味し、それは、教科書の情報処理もスムーズにし、要約力を高め、ついには、すべての教科の勉強に通じます。

英語だって、勉強するには国語が必須です。無座なら、我々が純日本人である限り、脳内の言語は日本語であり、より難関な英文であればあるほど、抽象度が増し、論理構造も複雑になっていきます。

しかし、国語で身につけた情報処理能力で論理構造の把握ができるようになると、次第に英語でも「メイン(主張)」と「サブ(説明・例)」の区分ができ、いずれはようやくもできるようになります。ちなみに筆者はそのようにして英語を解いていました。

ぜひ国語を好きになってください。世界変わりますよ。

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