文脈に合う単語の訳がわからない 

ヨー投稿 2020/12/17 09:09

高3 文系 神奈川県

慶應義塾大学経済学部志望

単語帳は鉄壁をやっていて、全ての単語がすぐに言えるほど完璧ではありませんが過去問に入れるくらいはできると思います。

長文では知らない単語の推測ができないのですが、単語帳に載っている単語の意味もわからないことがあります。
同じ単語でも文章によって意味も変わってきて適切な意味が分からず、結局知らない単語と同じような感じになってしまいます。

適切な訳が思いつかないのは日本語の力が足りないからですか?
単語推測のやり方も教えていただきたいです。

回答

すいくん投稿 2020/12/17 20:43

早稲田大学商学部

言っていることが多少捉えにくいですのでご注意下さい。あととても長いです…

難しい文章になると単語帳に載ってる言い方から離れた翻訳になることはよくあります。
自分が受験期にしていたことは、概念を意識することでした。単語の概念を意識すると型にはまることもなく文章を多様に訳せるようになります。

では、概念を意識するとはどういうことか。それは、類語を意識することだと思ってください。例えばですが、preventという単語の意味に関して、概念の範疇内で違った言い方(訳し方)をできる限り多く頭に浮かべてください。(限界まで浮かべたら下へ)

どうでしょうか。恐らく浮かんだ数が多ければ多い人ほど柔軟な翻訳能力が備わっていると思います。

「防ぐ」「阻む」「抑え込む」「押しとどめる」「差し止める」「封じる」「禁じる」「庇う」「助ける」「おかげで〜回避できる」…など、単語帳に載っていない沢山の異なる言い方があると思います。意味の類語から類語へとどんどん連想していくだけで適切な訳が見つかってきます。

「助ける」や「おかげで〜回避できる」などに疑問を持った方も居ると思いますが、例えば、
He prevented me from repeating a year.という文では「彼が留年から私を救ってくれた。彼のおかげで留年しないで済んだ。」などという風に訳したほうが自然です。「彼は私を留年から防いだ。」という様な訳だと意味は通じるけれど翻訳の仕方が下手ですよね。これが臨機応変にその場に合った翻訳ができるということを指すのです。
難しい言い方をしますが、概念とは同類のものから共通部分をぬき出して得た表象であり、類語はその共通部分を帯びた言葉に当たります。場面に応じた翻訳の仕方が上手い人は、単語帳に載っている言い方だけでなく単語の意味を概念で捉えた上でその類語力に力があるのではないでしょうか。(伝わりにくかったらすみません)

また、単語推測に関しては長文のトピックを掴んだ上で文章の流れや文脈、書き手の意思を汲み取って考えてみると知らない単語の意味が推測できますよ。

例えば、形容詞 jubilant を例に文を作ります。

She has jubilant eyes for a perfect score in math.

この場合、 文脈を見るべきですよね。jubilant という単語は良い意味なのか悪い意味なのかどちらなのでしょうか。それは、for以下を見れば a perfect score から jubilant が良い意味だということがわかりますよね。
「彼女は数学で100点満点を取って嬉しそうな目をしている。」
実際はこのように簡単にはいきませんが、長文の途中で未知の単語が出てきても前後の文脈が理解できれば多少は意味が推測できるはずです。(動詞や形容詞なら意味的にマイナスかプラスかなど)

以上の二点(類語連想、文脈理解)を踏まえて、実践してみましょう。

下記の英文はある料理本に載っている注釈の一部を抜粋したものです。

If your recipe is for a dessert, soup, or other
item recommended as a side course, please nail down your
submission includes suggestions for main dishes that it
would complement.

上手く翻訳できるでしょうか。

ポイントは4つあります。

①nail down
②submission
③suggestions
④complement

submissionとは「提案、提出、投稿」などの意味ですがここではレシピに関する話をしているので、料理そのものを指しますよね。

suggestionsは「示唆」や「暗示」を表しますがこの場合、名詞で訳さず動詞的に「しそう、できそう」と訳した方が適切な翻訳になりますよね。

complementは「を完全にする」などの意味ですがそれだと意味的に通らないので、類語を連想して文脈に当てはめると「を引き立たせる、を映えさせる」とすることができますよね。

最後に、nail downですがこれは以上の3点を理解した後に意味が見えてきます。「〜するようにする」の意味ですが、pleaseやsubmission以降の文からわかるはずです。

従って、和訳は

「お作りになるレシピがデザートやスープなどのサイドメニューでしたらメイン料理を上手く引き立たせられるようご確認下さい。」

となります。

結論何が言いたいかというと、適切な訳を思いつくようにするには類語を連想することが手っ取り早いということです。単語推測に関しては国語的な力も必要ですが(文脈や筆者の言いたいことに対する理解)、鍛錬すれば「あ、今こんなこと言ってるんだな」って勝手に分かってきます。頑張ってください。

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