現代文の勉強

クート投稿 2020/12/27 10:33

高1 文系 東京都

早稲田大学教育学部志望

はじめまして。
私は現在高2で、早稲田の教育学部を第一志望にしています。
この冬から3年になるまでに現代文をある程度ものにしたいのですが、現代文の勉強を何から始めればいいのか分かりません。
これまで模試などでは感覚で解き、偏差値60後半まで行くこともあれば、50前半まで落ちる事もあり、安定した成績が取れませんでした。
どの参考書をいつまでに終わらせればいいなど、アドバイスをいただけないでしょうか。
よろしくお願いします。

回答

ネギタコ焼き投稿 2020/12/27 17:57

慶應義塾大学文学部

こんにちは。日々の勉強おつかれさまです。
慶應義塾大学文学部のネギタコ焼きと申します。
よろしくお願いします。

今回は
①現代文の勉強の全体像
②具体的な勉強法
について書いていきたいと思います。

①現代文の勉強の全体像
まず初めに、現代文の勉強はどのような手順で進めていけばよいのかを確認します。
・現代文の勉強は、解き方の習得→語彙・背景知識の習得→演習の3ステップです。
・1ステップ目は、本文をどのように読み、問題を解いていくのかを学習します。
→これは、現代文の学習において最も大事なステップです。これが疎かになってしまうと、難しい問題をフィーリングで解くことになってしまいます。
→おそらく、このステップがしっかりできていないことが質問者さんの成績が安定しない原因だと思います。
・2ステップ目は、現代文単語帳を利用して、評論文や小説に出てくる語彙を身につけます。
→これをやることで、難解な文章も正確に読解することが可能になります。こちらに関しては、また後ほど詳しく説明します。
・3ステップ目は、いよいよ演習です。1ステップ目と2ステップ目で学習したことを実際に使っていき、その精度を高めていきます。

②具体的な勉強法
ここからは、参考書等を紹介しながら、各ステップの具体的な勉強法をお伝えします。
◎STEP 1 解法の習得
・このステップでは、現代文の読み方解き方が解説されている参考書を使い、論理的な解法を習得します。
・おすすめは、桐原書店の「現代文解法の新技術」です。
・あまり知られていませんが、接続詞などのディスコースマーカー(しかし,たとえば,また,つまりなど)に注目して、論理的に本文を読み解いていく方法が丁寧に解説されています。
・他には、はじめての現代文やシステム現代文などがおすすめです。実際に書店に出向き、比べてみて自分の肌に合いそうなものを買うとよいです。現代文の解法を解説した参考書は、様々なところから出させているので。
・進め方としては、「どのような論理で本文を読んでいるか」を意識して、読み進めていく感じです。

◎STEP 2 語彙・背景知識の習得
・このステップでは、現代文単語帳を使い、評論文や小説に特徴的な語彙や日常ではあまり使用しない語彙を学習します。
・おすすめは、桐原書店の「読解を深める現代文単語」です。
・これは、全4章からなっていて、 1〜3章が評論,4章が小説の語彙となっています。
・第1章では現代文を読み解くうえで、必須となる語彙が紹介されています。例えば、相対と絶対,抽象と具体など。
・第2章では、入試現代文の評論でよく出されるテーマごとに、背景知識とそれに関係する語彙が載っています。
→例えば、近代というテーマに対しては、ヒューマニズム,合理主義,個人といった語彙が、近代の特徴とともに載っています。
・第3章ではやや難しい語彙や外来語が、第4章では小説特有の言葉が解説されています。
・これをやることで、あまり馴染みのないジャンルの文章も予備知識や語彙があるため、読解しやすくなります。
・また、同義語や対義語などの語彙同士の関係がわかると、問題が解きやすくなります。
・やり方としては、語を見たときに意味が浮かぶようになることを目標に、繰り返し目を通す感じです。

◎STEP 3 問題演習
・このステップでは、STEP1、2で学習したことを実際に問題を解く中で使い、自力で使えるように精度を高めていきます。
・問題集全般に関して言えることは、解説が詳しいものを選ぶこと。どのように読解し、どこを根拠に正解にたどり着いたのかが現代文においては、非常に大切なので、必ず解説が充実したものを選ぶようにしましょう。
・1冊目としておすすめなのが、河合塾が出しているマーク問題集です。
・収録されている問題は決して多くありませんが、その分質が高いので、短期間で基本が身につきます。また、解説も丁寧です。
・これ以外だと、同じく河合塾から出ている現代文アクセス基本編がおすすめです。
・マーク問題集またはアクセス基本編を終えたら、アクセス標準編および、発展編と進めて行くとよいでしょう。
・進め方は以下のような感じです。
(a)STEP1で学習した解き方を使い、問題を解く。
→このとき、解答根拠が曖昧で答えに自信がない問題には△などの印をつけておくとよい。
(b)答え合わせ
(c)間違えた問題,(a)で印をつけた問題の解答解説を「どこに着目し、どこを根拠に答えを導き出しているか」という視点で熟読。
(d)解説を熟読した問題を解説を再現する意識で口頭で解説する。
→これをやることで、正しい解き方のプロセスを頭に入れることができると同時に、流暢の罠(=解説を読みわかったつもりになること)に陥ることを防止できる。
・上記のような論理を重視したやり方で問題集を丁寧に仕上げれば、できるようになりますし、成績も安定してくると思います。

長くなりましたが、以上です。少しでもお役に立てれば嬉しいです。現代文はご紹介した 3ステップを着実にやっていけば、必ずできるようになります。頑張って!
それでは失礼いたします。

D9FEE29EF1C243A0A840FAE094578BE6
06335F029A0646CB923245BB764F3CE1
PUxqo3YBTqPwDZPubrc_