取りたい授業を具体的に挙げる

自分の成し遂げたいことやなりたい姿(WILL)を達成するためには、この学部のこの授業が必要なんです!ということを具体的に伝えましょう。(もしくは必修科目のこれが私には?と説明する)大切なことは「具体的に伝える」ということです。勝手なイメージではなく、実際のシラバスを見て、実際の講義名を何個か取り上げましょう。

学びたい特定の教授の名前を挙げる

実際の講義名を確認したら、その講義を担当する教授について調べてみましょう。おそらくその教授が持つ研究テーマは、ご自身の興味範囲と近いはずです。興味のある研究テーマを持つ教授を見つけたら、私はこの教授の元で学びたい!と伝えるのが良いと思います。もし教授がゼミを担当していたら、あわよくばゼミに入りたいと書くのも良いでしょう。

早稲田大学・慶應義塾大学に入ったらできることを挙げる

もちろん授業以外にも、留学やボランティアサークルなど学びの場は沢山あります。早稲田大学、慶應義塾大学の制度を使って留学したい、ここのサークルでこんなことを経験したい!ということです。注意すべきことは、あくまでも志望大学・学部に所属するとできることに限り言及するということ。正直に申し上げると、他の大学や学生団体、企業インターンシップなど大学外にも多くの経験を積める環境が揃っているので志望学部ではないといけないことはないと思いますが、ここで伝えるべきことはあくまでも「自分のやりたいことを実現させるに最高の環境が志望学部にあることを、大学側に証明すること」なので、大学が提供するサービスなどを中心に言及しましょう。

受かる志望理由書の書き方? MUST/”やらねば”を伝える

指定校推薦やAO(FIT)入試に臨む際に最も大切なことは、大学が求める人物こそ私であるという自信を持つことです。そしてそのためには、志望学部がどのような人物を求めているかを知る必要があります。例えば早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科の教育理念を見てみると、以下のように書かれています。

本学科は、独自のカリキュラムを通じて得た総合的な知識と応用力をふまえて、歴史的な文脈と相互依存の進んだ現代世界の実情を十分把握したうえで、グローバルで多角的な視点から現実の問題を分析し、解決策を提案・実行できる人材を輩出したい。特に、少人数演習や留学生との交流から生まれる他者の個性を尊重し協力する姿勢を生かし、特定の理論や知識に頼りすぎることなく、多様な立場を考慮しながら柔軟で冷静な問題の分析と解決策の提示ができる社会人を育成したい。また、幅広い学習を通じて得た自信と長期的な視点に立って、忍耐強く問題解決にあたれる行動力をもつ人材を送り出すことにも努めたい。さらに、大学院の国際政治経済学コースとの連携をとおして、より専門的な分析能力の修得や非政府組織・国際機関に貢献できる能力の育成にもつなげたい。
引用:政治経済学部における3つのポリシー http://www.waseda.jp/fpse/pse/about/3policy/

ここから求める人材を読み解くと
?グローバルで多角的な視野
?問題を分析し、解決策を提案・実行する力
?国際的な貢献をしたいという意思
上記3つを備えた(備えるであろう)人材であることがわかると思います。
ですから、志望理由書の結論部分や実際の面接では、あなたが求める人物こそ私ですよ!ということを大学側に伝え、「この人こそ、我が学部に入学させなければならない。」と思わせる必要があります。

受かる志望理由書の書き方:まとめ

?志望動機(WILL)を整理する(私は将来、Aを成し遂げたい(Aになりたい)!)
?大学入学後にできること(CAN)を調べる(私が志望学部に入ったら、Aを成し遂げる(Aになる)ために必要なa,b,cができる!)
?志望動機と大学が求める人物像との一致(MUST)を証明する(Aを成し遂げたい私は、a,b,cができる志望学部に入学することで成長する。そしてその姿は志望学部が求めるものだからこそ、私は入学しなければならない!)

このように、将来は何をしたいのかを考え抜くこと、志望学部では何ができるかを徹底的に調べること、志望学部がどんな人物を求めているかを知ることを通じて得られる「自分と向き合う力」「リサーチ力」「相手の意図を読み取る力」は、就職活動をはじめ今後の人生を通じて一生役に立つ力です。指定校推薦・AO(FIT)入試に挑む方は妥協せずに対策を練ることで、これらの力が必ず身につきます。一般入試との両立も大変だとは思いますが、最後まで全力で頑張ってみてください!

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