最適な睡眠時間とは?

受験生が知るべき話?―睡眠の役割―

睡眠の役割はいまだはっきりとは解明されていませんが、特に重要なのは「疲労回復」と「記憶の整理」です。

「英単語帳の選び方・覚え方」でもお話した通り、人間の記憶には短期記憶と長期記憶の2種類があります。短期記憶は脳の「海馬」というところで管理され、大体1,2週間程度保存されます。そして、短期記憶のうち、脳が重要だと判断したものだけが脳の「側頭葉」というところへ移され、長期記憶として定着します。例えば、すぐに忘れてしまうような英単語は短期記憶、箸の持ち方などが長期記憶ですね。

そして、この「短期記憶から長期記憶に移行する作業」というのが、寝ている最中に行われます。この時、不必要だと判断された短期記憶は削除され、重要だと判断された短期記憶は、元々ある長期記憶と結びつけられ、側頭葉へと保存されます。これが夢となって、頭に浮かんでくるわけです。(※諸説あります)

受験生が知るべき話?―レム睡眠とノンレム睡眠―

睡眠には、90分ごと(正確には80?100分の間で、個人差があります)に繰り返される「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のサイクルがあることは知っている人も多いかと思います。

レム睡眠の「レム」とは、「Rapid Eye Movement」の略で、眼球がグルグルと動く浅い眠りを指します。この時、体は休息していますが、脳は活発に動いています。記憶の整理が行われるのはこのレム睡眠の時です。

逆にノンレム睡眠の「ノンレム」とは、「Non Rapid Eye Movement」の略で、眼球は動きません。このノンレム睡眠の時には脳はしっかりと休息しているので、ノンレム睡眠時に起こされると頭がぼーっとして意識がなかなかハッキリしません。

自然に目が覚めるときというのは、普通レム睡眠の眠りが浅い状態の時に起こります。しかし、今日ではアラームに起こされることが当たり前になっているため、寝起きが悪いという人は、もしかしたらノンレム睡眠時に強制的に起こされてしまっているのかもしれません。

そういう人は、携帯アプリを使ってみるといいと思います。時代はここまで進んだのかと思わされますが、携帯アプリには、レム睡眠時の眠りが浅い瞬間を自動的に判断して、その時間に起こしてくれる機能を持つものがたくさんあります。ちなみに僕は、iPhoneで「Sleep Meister」というアプリを毎晩使っています(^^)