早稲田レベルの英語

かずま投稿 2020/10/15 22:40

高1 文系 東京都

慶應義塾大学経済学部志望

ゼロから早稲田文系レベルの英語に持っていくには、
単語、熟語、文法、解釈、長文など何をしたらいいですか?
具体的な参考書と、勉強方法を教えていただけると嬉しいです。
ちなみに、受験生では無いので時間はあるにはあります。

回答

ネギタコ焼き投稿 2020/10/17 00:32

慶應義塾大学文学部

こんにちは!日々の勉強、おつかれさまです。
慶應義塾大学文学部のネギタコ焼きと申します。
よろしくお願いします。

今回は、ゼロ(偏差値50程度)から早稲田文系レベル(偏差値70程度)までにもっていくために必要な各分野(単語、文法など)の(a)参考書と(b)勉強法について書いていきたいと思います。
参考書や勉強法は、ぼくのこれまでの経験に基づき紹介しているものです。したがって、これが絶対に正しいというわけではありません。その点はご理解ください。

①単語
(a)参考書
・1冊目→システム英単語またはターゲット1900
・2冊目→鉄壁(または単語王)
・SFC志望なら、2冊目は英検パス単準1級・1級
・早稲田国際教養や社会科学等の語彙レベルが高い英文が出題される学部志望の場合、速読英単語上級編
・まず1冊目は、システム英単語またはターゲット1900を使い、受験必須語彙を身につけましょう。
・シス単かターゲットかは実際に書店に出向き、自分の肌に合いそうな方を選ぶといいと思います。
・もし中学のときから英語が非常に苦手という場合や全く勉強してこなかったという場合は、シス単のベーシックから取り組みましょう。
・2冊目は鉄壁を使い、難関大で必要な語彙と受験必須語彙の運用能力をつけましょう。鉄壁の語彙を押さえていれば、基本的には早慶でも太刀打ちできます。
・もし鉄壁が肌に合わないという場合には、単語王を使うとよいでしょう。
・もしSFCの受験を考えているならば、非常に高い語彙が求められるため、英検の準1級・1級の単語帳を使い、難単語を学習しましょう。
・早稲田の国際教養や社会科学等の語彙レベルの高い英文を出題する学部を志望するなら、速単上級編を使いましょう。
・これらの類の学部の難単語は、単独で覚えるより長文を繰り返し音読する中で覚えた方が効率が良いです。
(b)勉強法
・単語学習(熟語も同様)のポイントは、繰り返しと定期的な復習です。
◎単語・熟語の学習法
*1000個の単語を覚えると仮定します。
①1000個の単語を1パート100個ずつの10パートに分ける。
②1パート目を3日間繰り返し暗記する。
→1単語あたり5秒考え、意味が出てこなければ赤シートをずらして意味を確認する。
③2パート目〜10パート目まで同じ要領で暗記する。
④2周目に入り、1周目と同じ要領で暗記。慣れてきたら1パートの単語を200語とするとよい。
⑤「見出し語を見た瞬間、意味が即答できる状態」を目指し、周回し暗記する。
⑥上記の状態が維持できるように、定期的に復習する。
《注意》
・速単上級編に関しては、ほかの単語帳とは学習法が異なります。やり方は、⑤長文の(b)で紹介する勉強法の⑤〜⑦の手順です。詳しくはそちらをご覧ください。

②熟語
(a)参考書
・解体英熟語
・熟語に関しては、この一冊でOKです。基本〜早慶レベルまで網羅されているので。
・ただ分量が多いので、質問者さんのように時間に余裕があれば、ターゲット1000等で基礎的な熟語をある程度暗記してから、解体英熟語に取り組むようにしても良いかと思います。
(b)勉強法
・これは単語と全く同じです。繰り返しと定期的な復習が大切になります。
・①(b)単語・熟語の学習法を参照

③文法・語法
(a)参考書
・頻出英文法語法問題1000(またはビンテージ)
・英文法の核《文法の辞書として使用/後に紹介する参考書ポレポレの著者が執筆した文法書》
・英文法は、文法語法1000をやれば基本〜早慶レベルまで網羅できます。解説もしっかりしているのでおすすめ。
・ただ、高1の方や受験勉強を始めたばかりの方には難しい問題もあると思うので、わからない問題や文法事項は、英文法の核という参考書(フォレストのような文法解説書)で調べましょう。
・また文法が苦手という方は、比較的解説が詳しくかつ網羅性が高いビンテージを使うと良いかと思います。
・たまにビンテージをやった後、文法語法1000をやるのはどうかという質問をいただきますが、ぼくはそれはおすすめしていません。
・というのも、基本〜標準レベルの問題ではかなり重複が生じる上に、どちらの問題集もそれなりの問題数があるので、消化不良になってしまう懸念があるためです。
・なので、解説が肌に合いそうなものをどちらか1冊選び、それを丁寧に仕上げることをおすすめします。
(b)勉強法
・文法で大切なのは、どこを根拠にしてその答えに至ったか、そして選択問題の場合、正解以外の選択肢がなぜ正解にはなり得ないのかを考えることです。
◎文法問題集の勉強法
*2章ずつくらいの分量ずつ取り組む→2か月程で1周できるとよい。
①問題→解答→解説の順に目を動かしながら、1問ずつ問題を解いていく。
②「どこに注目して答えを導き出したか」という視点で、解説を熟読する。
③解説がわからない等の疑問点があれば、英文法の核を使い調べ、参考になる情報があれば、それを解説に書き込む。
④選択問題の場合、なぜ正解以外の選択肢が正解になり得ないのかを検討する。
⑤次の問題へ。同じ要領で最後まで取り組む。
⑥2周目に入る。2周目は、着眼点から正解に至るプロセスと正解以外の選択肢の検討を口頭で説明しながら解く。
→説明できなかった問題は×を、説明があいまいだったものには△をつけておく。
⑥3周目以降は、2周目に×と△をつけた問題のみを解いていき、すべての問題で着眼点から正解へのプロセス及び正解以外の選択肢の検討ができるまで繰り返し解く。
→×や△のついた問題は定期的に復習するとよい。

④英文解釈
(a)参考書
・1冊目→基礎英文解釈の技術100または入門英文解釈の技術70
・2冊目→ポレポレ(余裕があれば、英文読解の透視図)
・まず、1冊目として基礎100に取り組み、基礎〜標準レベルの英文の読み方を学びます。
・英語に苦手意識がある場合には、入門70を使うとよいでしょう。
・どちらも解説が丁寧なので、取り組みやすくおすすめです。
・2冊目は、早慶レベルの英文を読めるようにするために、ポレポレをやりましょう。これは難関大対策の鉄板の参考書です。
・なかなか骨のある英文が収録されており、早慶レベルの英文を読むために必要なノウハウが詰まっています。また、1冊が薄いため繰り返し取り組みやすいと思います。
・英文読解の透視図に関しては、ポレポレが肌に合わない方や時間に余裕があり英語を武器にしたいという方が取り組むとよいかと思います。
・透視図は内容がかなり難易度が高いので、上記に該当する方以外は取り組まなくても問題ないと思います。ただ、解説が丁寧で内容を見ても良書なので、やって損することは決してありません。
(b)勉強法
・英文解釈で大切なのは、英文の読み方と例文の音読の2点です。この2点をしっかりと押さえることで、論理的に英文を読むことができるようになると同時に、速読力も鍛えることができます。
◎英文解釈の勉強法
①例文を自力で訳す。
→実際に紙に書く。
②「どのように文構造を取り、文意を解釈し和訳を導き出したか」「自分の英文の読み方は正しかったか」という視点で、解説を熟読する。
→解説と自分の読み方のズレを確認する。
③書き込みをない英文を使い、解説を口頭で再現する。
→もし詰まってしまったら、そこが理解不十分な箇所。もう一度解説を読み、再度再現する。これをやることで、わかったつもりを防げる。
→解説を再現することで、正しい読み方を吸収できる。
④例文をスラッシュ訳を口頭で3回やる。
→スラッシュ訳とは、数語の意味のまとまりごとに、英文を英語の語順で訳していくこと。これをやることで、速読のために必要な英文を英語の語順で意味をとる習慣がつく。
⑤例文をスラッシュ訳と文構造を意識して、5〜7回ほど音読。
→英文を英語の語順で意味を取りながらスラスラ読めることを目標にする。
⑥2周目に入る。英文を読むプロセスの口頭再現→例文のスラッシュ和訳及び音読の順にやるとよい。
⑦全ての例題で、英文の読み方を自力で説明でき、英文を英語の語順で意味が取れスラスラ読めるまで繰り返す。

⑤長文
(a)参考書
・基本的には、解説が詳しいものならどのシリーズでも良い。
・一例として、ハイパー英語長文シリーズ、やっておきたい英語長文シリーズ、RISEシリーズ、ポラリスシリーズ。
・最初の演習には、中でも特に解説が丁寧なハイパー英語長文シリーズがオススメ。
・次に、やっておきたいシリーズやRISEシリーズ等をやっていくとよい。
・早慶レベルの英文の演習には、RISE 4最難関レベルやポラリス3がおすすめ。
・また、早慶レベルの英文に慣れる意味で、速読英単語上級編の英文を音読するのもおすすめです。音読のやり方は、英文解釈の勉強法または英語長文の勉強法を参照。
(b)勉強法
・英語長文の学習で大切なのは、丁寧な復習。復習でやるべきことは、設問の復習と本文の復習です。以下で詳しく説明します。
◎英語長文の勉強法
①問題をいつも通り解く。
②答え合わせ
③間違えた問題や解答根拠の曖昧だった問題を中心に、「どこに着目しどこを根拠に解答を導き出したか」という視点で解説を熟読する。
④英文解釈同様に、解答までのプロセスを口頭で再現する。
→読解系の問題には、問題で求められていることを確認→解答の手がかりを探す→解答の根拠を探す→解答という正しい論理に基づく一連のプロセスがある。これを意識すると、英語長文に限らず現代文や古文等の読解系は上達します。
⑤本文の文構造と和訳を確認し、スラッシュ和訳を3回。
⑥本文を5〜7回音読。
⑦全ての問題で、設問に関しては解答までの一連のプロセスを説明できる、本文に関しては英文解釈の例文同様、スラスラ読めるまで復習する。
→これは、長文問題集の英文に限らず、英文解釈の例文についても言えることだが、音読した長文は長期休暇等を使い読み直すとよい。スラスラ読める英文を増やすことで、徐々に初見の英文でも速読ができるようになる。

◎注意・補足
・参考書は、最低限中学、高校の授業を受けてきて、そこから受験勉強を始めるという前提で紹介しています。
・なので、もし英語が非常に苦手であったり、中学からほとんど英語を勉強してこなかったりする場合は、はじめから丁寧にシリーズ等を活用し、中学英語と高校の基礎英語を復習してから上記の参考書に取り掛かってください。
・ここで紹介したのは、あくまでも早稲田文系レベルにもっていくために必要な勉強のノウハウです。実際に合格するには、各学部特有の形式(英作文や会話問題など)の対策と過去問の演習と研究が必要になります。
・そのため、これらの教材を完璧にすること=早稲田合格という論理関係は成立しません。その点をご注意いただければと思います。

かなり長くなってしまいましたが、以上になります。
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
受験勉強で大切なのは、自分の実力を正しく理解しそれに応じた対策をすること、そして一つ一つの学習を丁寧にすることです。合格を目指して頑張ってください!
それでは失礼いたします。

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